【厚生労働省】外国人労働者問題啓発月間
厚生労働省では6月を外国人労働者問題啓発月間として、外国人労働者、技能実習生に関する啓発活動を行うようです。
この記事では、外国人を雇用する際に留意すべき点のうち、
- 就労制限
- ハローワークへの届出
について、基本的な内容をおさらいしたいと思います。
1 就労制限
【法務省入国管理局】リーフレット「外国人を雇用する事業主の皆様へ 不法就労防止にご協力ください」
まず、不法就労の態様について説明されています。「滞在の許可がないのに就労する場合」、「滞在は認められているが、就労が許可されていない場合」、「許可された範囲を超えた就労をしている場合」の3つのケースを指摘しています。それぞれのケースの具体例は、リーフレットを参照してください。
在留許可の有無、就労制限の有無は、在留カードを確認することで把握できます。但し、(1)パスポートに後日在留カードを交付する旨の記載がある場合、(2)3月以下の在留期間である場合、(3)外交、公用の資格で入国した場合は、本人が在留カードを所持していないので注意してください。
そして、在留カードの記載内容を確認する際には次の3つのポイントがあると、リーフレットで説明されています。
(ア)「就労制限の有無」欄の確認
就労制限がある場合、この欄に何らかの記載があります。通常の労働者として雇用する場合に多くみられるのは、「在留資格に基づく就労活動のみ可」でしょう。この場合、在留資格の種類を確認して、雇用しようとする者に予定している業務が該当するか、確認が必要です。例えば外国料理の調理人としての資格で滞在しているのにも関わらず、事務職として雇用し、就業させることは認められません。
ところで、在留カードが失効していないか否かの確認も必須です。カードの右上に番号が記載されていますので、法務省の失効情報照会ページで確認することをおすすめします。
(イ)資格外活動許可欄の確認
(ア)を確認した結果、就労不可であっても、この欄に記載があれば、その範囲においては就労が可能です。例えば留学生が一定の条件の下であれば就労できるといった例が挙げられます。
(ウ)仮放免許可書の保有者
仮放免許可は在留資格ではなく、本来国外へ退去しなければならない人が、様々な理由で一時的に入管の収容施設への収容を解かれていることを証明するものです。許可証のなかの、その他欄に「職業又は報酬を受ける活動に従事できない」と記載されている場合は、その方は就労できないことに注意する必要があります。
(2)ハローワークへの届出
【厚生労働省】パンフレット「外国人雇用はルールを守って適正に」
外国人を雇用する事業主は、在留資格が「外交」、「公用」である場合を除き、ハローワークへ雇用した事実を届け出る必要があります。
雇用保険の被保険者になる場合は、「雇用保険被保険者資格取得届」によって届出ます。被保険者にならない場合は、「外国人雇用状況届出書」によって届け出ます。遺漏のないようにしましょう。届出内容の詳細は、パンフレットをご確認ください。
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